23日(祝)に、横浜市鶴見区に有る「キリンビール横浜工場」の見学ツアーに参加してきました。
近場に有りながら、行った事は無く気に成っていた工場です。
工場見学は、予約が始まると、土・日・祝日は直ぐに満席となります。
中々予約出来ないですが、たまたまサイトを見た時に4人の枠が空いていたので即予約しました。
「キリンビール横浜工場」は、京浜急行・生麦駅から徒歩10分の場所にあります。
生麦一丁目信号
「KIRIN」の看板が目印です。
国道15号線は、正月恒例の「箱根駅伝のコース」ですが、テレビ中継では(大人の事情で)映らない光景です。
ビール工場見学後に立ち寄りました。
(たまたまですが次女は数週間前の定期試験の出題範囲だったそうで、事件の知識は有りました)
ビール工場内に入って受付。
参加費は、500円です。(19歳以下は無料)
所要時間 約90分と成ってます。
(見学65分 テイスティング25分)
工場見学ツアーの内容です。
素材(麦芽とホップ)、仕込、発酵、貯蔵、濾過、パッケージング(缶詰め)のビールの製造工程を追って、施設を見学しながら、「キリン一番搾り生ビール」の特徴、魅力を〈見て、聞いて、触って、味わって、臭って〉体感します。
(1) 「ノミモノ・ラボ」
見学ツアー開始までの待ち時間、エントランス脇に有る「ノミモノ・ラボ」を見学しました。
その中のひとつ。
「スマートカットカートンをつくろう!」コーナー。
用紙をセットして写真を撮ると、その場で印刷してくれるペーパークラフトが有りました。
印刷されたスマートカットカートン(缶ビールの段ボール箱のミニチュア)を組立てると貯金箱になります。
子供達、大人達の2枚印刷。
この時の印刷ラベルは、「一番搾り〈黒生〉」でしたが、日によって違う様です。
(2)記念撮影
見学の時間に成り、スタッフの方に案内され移動すると、フォトコーナーが有りました。
真ん中の缶〈椅子〉に座って撮影すると、出荷されるビールの中に混ざっているような写真に成ります。
子供達は嫌がったので、大人2人のみ撮影と成りました。
(3)ビジュアルシアター
「キリンビールの歴史」「キリンビールが目指す理想ついて」等の映像を視聴しました。
麒麟麦酒(現キリンビール)の前身、ジャパン・ブルワリー・カンパニーは1885年に設立。
過去の資料を活用した映像で、約140年におよぶキリンビールの歴史を学べます。
1990年に誕生した「一番搾り製法」は、今までの醸造方法を根底から見直した画期的な物だったそうです。
映像の最後に、CMキャラクターである堤真一さんのメッセージ動画が流れました。
(この時点で既にビールが飲みたく成って来ました。まだツアーは始まったばかり。)
(4)素材 について
上映会場を後にして、ビールの原料となる麦芽、ホップ、水について学ぶコーナーへ移動しました。
ビールは色や味わいの元となる「麦芽」と苦味と香り、そして泡をつくる元になる「ホップ」が原料です。
大麦畑やホップ畑の動画を見ながら、麦芽の試食やホップの香りを体験しました。
麦を発芽させて麦芽にする過程で麦の中にあるデンプンが糖に変わります。
この糖分がアルコールの素になるそうです。
配られた麦芽を食べてみると、ポリポリとした食感、ほのかな甘みを感じました。
おつまみにとしても、美味しくいただけそうです。
「一番搾り生ビール」は通常のビールより1.5倍の量の麦芽を使っているとの事です。
次に緑色のホップを半分に割ってみると、香ばしい匂いがしました。
(柑橘系?ハーブ系?のような香りです。)
横浜工場で使用される原料の水は、山中湖に水源を持つ丹沢・相模湖の水源から取水して、工場内でさらに磨き、雑味のない仕込み水として活用しているそうです。
(5)仕込
次は「仕込釜」の見学です。
麦芽を煮込んで麦汁をつくり、ホップを加えてビール独特の香りと苦みを引き出す仕込みの工程をプロジェクションマッピングの演出を交えながら説明を受けました。
窓からは、実際に製造で使われている直径12メートルの「仕込釜」が9個並んでるのが見えます。
原料の麦芽、ホップ、水を4種類の釜で煮込み、ビールの元になる麦汁を作っていきます。
(仕込釜の内部をプロジェクションマッピングで投影する演出)
(a)麦芽を煮込んでいき、酵素の働きによって「もろみ」を作る。
(b)「もろみ」の中のエキス分を抽出する濾過を行う。
(c)麦汁の中にホップを加え入れて煮込む。
(d)麦汁の中に残っているホップのかけらなど余分なものを取り除く。
(b)の過程で"最初"に流れ出たものが「一番搾り麦汁」です。
一般的なビールは、「一番搾り麦汁」後に残っている「もろみ」にお湯を足して「二番搾り麦汁」を使ってるそうです。
「キリン一番搾り生ビール」は、「一番搾り麦汁」のみを使って作るそうです。
(6)麦汁(麦のジュース)について
そして、「一番搾り麦汁」と、「二番搾り麦汁」を飲み比べで、色や味の違いを体験しました。
麦汁を飲むのは初めてです。
砂糖の甘さとは違う甘さ。
(大量に飲むと気持ち悪くなりそう)
最初に流れ出た「一番搾り麦汁」と、その残りをもう一度絞った「二番搾り麦汁」を比較してみると、一番搾りの方が甘みが強く濃厚なのが分かります。
繰り返しに成りますが、この濃い麦汁だけを使って作られたビールが、「キリン一番搾り生ビール」です。
美味しい訳だ。納得。
まだ、麦芽を絞っただけ(ノンアルコール)なので、子供達も味見をしました。
(次女は苦手だった見たいです。)
(7)発酵、貯蔵、濾過
次は、麦汁に酵母を加えて行う発酵の仕組みや、仕上(風味、香り)のための貯蔵について説明が有りました。
麦汁からビールにする為の工程です。
仕込工程で出来た「一番搾り麦汁」を良く冷やした後、麦汁の中に小さな(1/100mm)生物である酵母を加えます。
1週間かけて直径8m✕高さ21mのタンクに貯蔵し発酵させます。
(横浜工場には129本の貯蔵タンクが有るそうです。)
酵母の働きで、麦汁の中の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されます。
発酵後、低温で1〜2ヶ月醸造し、濾過器で酵母を取り除いたら、ビールが完成します。
キリンビールには約800種類の酵母があり、製造するビールの特徴や香りに合わせて選ぶそうです。
「発酵」を映像で体験
画面上にしずくの形で手をかざすと、
麦汁に含まれる糖分を酵母が食べ、アルコールと炭酸ガスに分解されます。
炭酸、アルコール分は後から加えるのかと思っていただけに、自然発生するのには驚きました。(私だけ?)
(8)パッケージング(缶詰め)
続いては、完成したビールを空き缶に詰め、検査を経て製品として仕上げていく工程です。
印字 → 缶の洗浄 → 検査 → 缶詰 → 箱詰
缶は空気の力で少し浮かせながら移動して行きます。
賞味期限などを印字した缶は、洗浄され、ビールが注がれます。
機械で空気が入らないよう充填し、素早く蓋をします。
横浜工場では350ml缶に1分間でなんと1、200本〜2、000本のビールを詰めることが出来るそうです。
機械で進んだパッケージングですが、最後には人の目でチェックを行うそうです。
検査に合格した缶は6缶ずつ包装され、さらに6缶パックを4つずつ箱詰めし出荷と成ります。
この日は、発泡酒「グリーンラベル」のパッケージングが行われていました。
(9)テイスティング
そして、メインイベント(?)の試飲タイムです。
まず、出来たての「キリン一番搾り生ビール」をビールをおいしく提供するための知識や技術を習得している「ブルワリードラフトマスター」が特製グラスに注いでくれます。
着席すると、おつまみに工場見学オリジナル「ビール酵母を使ったチーズ風味の柿の種」が配られました。
(子供用には、「ミレービスケット」に変えて貰えます)
そして、セミナー形式でテイスティング方法の説明を受けながら試飲です。
次に、3種類のビール(一番搾り・一番搾りプレミアム・一番搾り〈黒生〉)の飲み比べ。
ビールの風味を感じやすい、チューリップ型のグラスに注いだ物が並べられました。
味の比較がしやすいよう、あえて泡をつけていない状態のビールを提供してるそうです。
まずは炭酸が飛ばないように、グラスを回転させてから香りを楽しむ。
そのあと「1、2、3」と3秒口に含んでから飲み込むと、普段より味わいを感じることが出来るとの事でした。
テイスティングシートを見て飲み比べながら、色、味わい、香りなどの違いを実感しました。
ビールを飲み比べる際に口をリセットする為に、クラッカー「ルヴァンクラシカル ノントッピングソルト」が配られました。
「一番搾りプレミアム」は、東北産ホップ「IBUKI」を使用した華やかな香りが印象的。
「一番搾り〈黒生〉」は、雑味がなく芳醇な味わいで、ロースト麦芽の甘やかなコクが心地良く広がります。
製造過程を見た後に飲むビール。
作りたてのビール。
いつもの何倍も美味しく感じました。
●「一番搾り生ビール」1杯(333ml)
●150mlサイズ×3種類の「一番搾り」シリーズの比較試飲
●試飲量合計:約780ml
因みに、ビールはまだ飲めない、子供達にはソフトドリンクが提供されてます。
(長女はミニサイズのキリンレモン缶を3缶、次女はオレンジジュース、生茶、午後ティーをいただきました!)
(10)お土産
最後に、お土産にクラフトビール「スプリングバレー豊潤<496>」、LINEお友だち登録で「コースター」をいただきました。
(11)施設内ショップ
施設内には、お土産が購入できる「ビールファクトリーショップ」が有ります。
キリンビール工場限定の商品も多数販売していました。
おつまみ&グラス購入〜。
内容の濃い1時間半の見学ツアーを満喫しました。
ビール製造工程を知る、体験する事が出来て大変楽しめました。
工場併設のレストラン「ビアポート」と「スプリングバレーブルワリー」は休業中だったのは残念でした。
長女は「20歳に成ったらまた来たい」と言ってます。
(いやいや、また近いうちに行こうよ!)